二周目絶賛プレイ中です。
さて、タイトルにもある長老の発言『選ばれしものとともに』について考えます。
物語冒頭、主人公はこう語ります。
「"選ばれしものとともに"
私は夢の中で暗闇を飛んでいた」
2度目にトリコに飲み込まれる回想シーンで明らかになる、少年がトリコに飲み込まれ飛び去った直後に長老らしき男が『選ばれしものとともに』と発言します。
これだけでは意味がいまいちよく分からなかったのですが、英語版で「Be among the chosen ones」となっています。
amongが〜の中の一人と考えるなら、選ばれた者の一人となれという感じでしょうか?
(あまり英語得意じゃないのでニュアンス違ったらごめんなさい)
この発言からは、選ばれしものが複数いる(過去に連れ去られた者が何人もいる)という発言に聞こえます。
日本語版だけだと、選ばれしもの=主人公の少年だと思っていたのです。
でも、英語を見るに選ばれしもの=かつて連れ去られたものたちというように聞こえます。
大鷲が選ばれしもの(少年)と共にあるようにではなくて、(少年が)選ばれしもの(かつて連れ去られた者たち)と共にありますようにというような感じなのでしょうか。
最初、私は大鷲に連れ去られ選ばれしものになることは村にとっていいこと、あるいは名誉なことなのかと思っていました。
今年も一人連れて行かれた、これで村には幸せが訪れるだろう…というような『必要な生け贄』を選ばれしものと表現しているのかと思ったんです。
しかし、少年が大鷲に飲み込まれた際に皆が攻撃していること、大鷲は人を食らうから怖いものだと長老が子どもに言い聞かせていたことを考えると、そういうことではないようです。
大鷲は恐怖の対象であり、恐れられているものなんですよね。
で、気になるのはあの大鷲の巣にある遺跡を作った人々のことです。
石造りの遺跡は明らかに人間がそこにいたことを示しています。
そして、遺跡の通路は広く、大鷲が通り抜けることのできるように設計され、装飾やレリーフとして大鷲が登場しています。
あの遺跡の文明では大鷲は信仰の対象であったり、あるいは人と共存し神獣などとして大切にされていたのではないかと推察できます。
しかし、谷の外の人々、村には大鷲に対するそのような信仰は無く、ただ人を攫って行く恐ろしい存在でしかない。
大鷲を神聖視していた遺跡の人々の生き残りは一人もいないということでしょうか?
外の文明とは一切関わりを持たず、あの場所だけで生きていた種族がいて絶滅したということでしょうか?
少なくとも、遺跡の文明はあの谷より外へ出ることは無かった、あるいはあえて知られないように隠されていたということは言えそうです。
となると、村では大鷲は人を食うと考えられていた。
つまり、少年はそのまま大鷲の胃で消化されると思っているわけですから、少年の魂がかつて同じように食べられて亡くなった選ばれしものたちと一緒にあるように、という意味と捉えるのが自然かなとは思います。
長老は何か知っていた?ということも考えられますが…言い回し的に、まるで連れ去られた先にたくさんの選ばれしものがいると思って言っているようにも聞こえなくもない…というのはさすがに深読みしすぎでしょうね。